嗚呼何故私はモテないのだろうか。ー第2話ー

   

前回は僕が初めて童貞を卒業した時の話をした。

じゃあこっから俺は急にモテるように・・・なんて甘い話はない。そんなの幻想だ。

 

人生で初めてセックスというものを経験し、晴れて童貞を卒業した僕はこのように思っていた。

 

「これでもう怖いものはないわ!!!!!」と。

 

後はもうモテ街道へと歩んでいくだけだと本気で思っていた僕はまぁ意気揚々と女の子にアタックをかけていく。が、現実はそう甘くはない。ご飯の誘いをかけるも、なかなかうまくいかない。

 

「なんでうまくいかないんだ?」

 

俺は焦った。

 

俺はもう童貞じゃない。やっと今、スタートラインに立ったんだ。できないはずはない。もう、以前の俺ではない。

 

そう考えれば考えるほど焦りが出てくる。OKをもらえない自分にいらだちすら感じていた。

今となっては当時の自分がなんでモテなかったのがが痛いほどよくわかる。要するに、「アホ」だったからだ。これに尽きる。

 

女性をデートに誘うときは主に何で誘うか?といったらLINEだろう。主流派LINEだと思う。僕がバカだったのは、LINEの関係性と現実での関係性は一致しているということに全く気付いていなかったからだ。

 

今となっては笑い話だが、当時の俺はありえないくらい焦り、なえていた。

 

「デートの約束が1件もとれねえ・・・」

 

自分の理想とははるかかけ離れた現実に打ちひしがれていた。

 

「勉強するか。」

 

おもむろにノートをとりだし、文字を書きなぐる。今の自分の現状。何故ダメなのかという考察。どうすればよくなるだろうかという仮説。これらをひたすら書きなぐる。

 

そして、自らで購入した商材をもう1度読む。効果は確実にあった。しかし、実際にデートに誘うまでがうまくいかない。誘えさえすればうまくいくはずなのに・・・。

 

まさか自分の壁が、デートの前にあるとは思わなかった。完全に盲点である。

 

「うまくいかねえのはなんでなんだ?」

 

そう考えながら商材を読み込む。目に飛び込んできた一言は、「女性との関係性」これだ。

 

女性との関係性をあなたは作ることができていますか?女性との関係性ができていないのに、女性をデートに誘うことはいけません。それは、知らない人からいきなり遊びに誘われるようなものです。

 

あなたのことを相手が知らないうちから誘ってはいけません。まずは相手を理解すること。そして、自分という存在を相手に理解してもらうこと。そこからです。

 

そこにはこう書かれていた。

 

「これか・・・。」

 

そこで初めて気づかされた。自分はデートに行きたいということしか考えていなかったこと。相手のことを理解しようなんて全く考えていなかったこと。初めてそこで気づいた。

 

「あぁ、俺ってバカだなぁ」

 

そんなことを思いながらも、すっきりしたような感覚に陥ったのを覚えている。

 

次の日の昼に、僕は食堂に立っていた。

 

「おーい!」

 

そこには最近知り合った僕の女友達が立っていた。

 

「食堂めっちゃ混んでるねw」

 

と彼女は言った。

 

「めっちゃ混んでるw」

 

僕は返した。

 

彼女はずっときょろきょろしている。どうやら友達を待っているようだ。

 

「友達待ってるの?」

 

僕は訊いた。

 

「うん!そうだよ!そろそろくるはずなんだけどな・・・あ!きた!」

 

「おまたせ~」

 

そこには白のスカートを履いた小柄な女の子が立っていた。

 

「初めまして」

 

僕は言った。

 

「あ!初めまして!○○って言います!」

 

「僕はpyuiです」

 

定型的な自己紹介を終えて、僕らは食堂でメニューを注文しに行った。もちろん、別々で。

 

「お、これうまそう」自分の好きなものを取り、おぼんにのせてレジへの列へ並ぶ。

 

ふと隣を見ると、先ほど知り合った白のスカートの子がいる。レジは混み合っているので、どうやらしばらくはこのままなようだ。

 

「レジめっちゃ混んでますねw」

 

僕から先に声をかけた。

 

「あ!さっきの!そうですねwほんとに人多いですね~」

 

彼女は答えた。

 

「出身はこの辺なんですか?」僕は訊いた。

 

「隣の県です!実家から通ってます!」と彼女は答えた。

 

実家か・・・一人暮らしじゃないのか・・・と思いつつ、そこから質問を広げていく。

 

学部はどこ?何が好き?なんか部活とかしてた?

 

時折、「あ、それ一緒w」という共感を混ぜつつ、話していく。

 

彼女は笑ってくれていた。

 

レジの順番が来たので、彼女とはそこで会話を終了。

 

「手ごたえはあったかな?」というのが正直な感想だった。

 

昼ご飯を食べ、その日の授業をすべて終えた僕は家へと向かった。

 

その帰り道で、1通のLINEが来た。最初に食堂で話した女友達からだ。

白のスカートの女の子のことで話があるらしい。

 

「やべえ。俺なんかしちゃったかな・・・・。」

 

不安が頭によぎる。

 

「何?」

 

とだけ返信して、僕はそっと携帯の画面を閉じた。

 

 

続く

 

 

 - 童貞卒業日記ーモテる男になろうー